ツバメ記念日−その3



00年6月16日。

巣の様子である。いつの間にか孵っていたツバメの子供達は、親が出かけている間は、巣から嘴を伸ばしたまま静かにしている。

しかし、一旦、親が外から巣に戻ってくると、餌をよこせとばかり激しくぴーぴー鳴き始める。


子供達の明るい黄色っぽい色の嘴が、巣から、はみ出ている様子が何ともかわいい。



00年6月30日。

朝、ついにツバメが巣立った。午前7時頃のことである。
我が家の子供が目撃。


一部の雛が親とともに外にいて(もちろん空中)、巣の中にも二羽程度が残っている状態を見たらしい。

この後、全部が飛び立った。

練習もしないで、いきなり飛んでしまうというのも驚きである。


ここ数日は、子供達が大きくなって、巣の中でいかにも狭そうだったが、こんなに早く巣立ってしまうとは思ってもいなかった。


そういえば、親が来たのかと見まごうばかりに子供達も毛が生え替わり、黒々とした親のような羽にはなっていたが・・・。

また時々、もてあますように巣の中で羽を羽ばたかせている様子も目撃されてはいたが・・・。


巣立ってしまってからは、そのままどこかに行ってしまい、ツバメ達は二度と戻ってこなかった。

一羽だけ、すぐ近くまでやってきた、という報告があったが、あのツバメかどうかは分からない。

それも、一度きりで、その後は全く姿を見せてくれない。

どこか遠い国に行ったのだろうか。




ツバメは、一度巣を作ると毎年やってくるという。


2001年の春に、再び元気な姿を見せてくれるのだろうか。

我が家に大きな足跡を残して行ったツバメ達であった。